グレース・ヴァンダーウォール(13)が、ファースト・フルアルバム「ジャスト・ザ・ビギニング」の発売に合わせ、今年6月に続き再来日。日本のファンの前でパフォーマンスを行った。
わずか12歳で、オーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」にて優勝し、“天才少女”の名をほしいままにするグレース。今回はそんな彼女をひと目見ようと、HMV&BOOKS SHIBUYAに約300人のファンが集まった。
ゆるめのニットに、グレンチェックのワイドパンツと、トレンドど真ん中のファッションで登場したグレース・ヴァンダーウォールは、手のひらのあんちょこを盗み見しつつ、「みなさんに会えてうれしいです」とまずは日本語でご挨拶。猫耳カチューシャがよく似合う歌姫を、笑顔の観客が拍手と歓声で迎えた。
グレースが最初に披露したのは、アルバムのリードシングル「ムーンライト」。トレードマークとなっているウクレレをかき鳴らしながら、気負う様子もなく、素直な歌声を聞かせてくれた。
続く「フローレッツ」ではウクレレを手放し、歌声だけを披露。決まった振付はないようで、音楽に合わせてステージ上を自由に歩き回るパフォーマンスは、前回の来日では見られなかった姿だ。同じ新アルバムからの楽曲「ソー・マッチ・モア・ザン・ディス」も、前作にはなかったポップな曲調。ウクレレ抜きでのパフォーマンスは目新しく、デビューEP「パーフェクトリー・インパーフェクト」から、アーティストとして、パフォーマーとして、彼女が成長し続けていることを感じさせた。
一方で、再びウクレレを手に取って、原点である「アイ・ドント・ノウ・マイ・ネーム」を弾き語る様子には、もはやちょっとした貫禄も。歌詞を口ずさむ観客の姿もあり、いずれ大きな会場のステージに立つ彼女の姿を観てみたいと、期待が高まる出来だった。
最後に歌ったのは、CMでも話題の「オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方に)」。なんと中盤で歌詞がとぶというハプニングもあったものの、「ソーリー」と謝りつつ、袖にいる苦笑いの母親に確認する本人の姿に、会場もつい笑顔。お母さん、そして会場のファンに助けられる形で持ち直し、グレースは最後まで歌い遂げた。
【 #グレース・ヴァンダーウォール 来日ライブ】
パフォーマンスの最後は「オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方に)」🌈13歳とは思えない美しい歌声に、みんなただただウットリ…😍
この後は握手会です👋👋#グレース来日@GraceVanderWaal
#@INTSonyMusicJP pic.twitter.com/WDSNIn47q1— TeenMix (@TeenMixjp) 2017年11月26日
ライブ中には、「タノシイ」「アリガトー!」など、いくつか日本語で語りかける場面も。とはいえ少々苦戦しているのか、「日本のみんなは、めちゃくちゃ難しい言葉をしゃべっているよね」とこぼすこともあった。
イベント後半には、会場に集まったファンとの握手会を開催。通訳を介しながら、「ありがとう」「会えてうれしい」「大好きよ!」と、ファンとのコミュニケーションを楽しむグレースの姿が印象的だった。
まだ歌手としてのキャリアは1年あまりだが、すでに「前回の来日のときにもいたよね!」という熱心なファンや、感極まって涙を流すファンも少なくはなかった。13歳のグレース・ヴァンダーウォールが、自分より年下の少年少女たちに笑顔で声をかける様子は微笑ましく、老若男女が集まった会場で目についた、ウクレレをかついだ観客の多さも、グレースが持つ影響力を示していたように思える。
最後は大勢のファンに対して、「ありがとう。また絶対に日本に来るからね!」と挨拶して、短いイベントは終了。天真爛漫な姿と才能に魅せられる時間だった。